Zoom音声中継で音楽が途切れる問題と対処メモ(Windowsのオーディオ拡張をオフ)
久しぶりに音楽系のイベントの音声中継をZoomですることになり、その設定をしました。ここで1つハマりポイントがありましたので、簡単にメモしておきます。
結論から先に言うと、Windowsシステム側の方でノイズ除去が勝手にかかっているケースがあり、それが原因で音が途切れ途切れになる場合がある様です。この場合はオーディオ拡張設定を明示的にオフにしてやる必要があります。
以下、本文です。
従来のZoom設定でできていたこと
従来の設定、あるいは従来のOSであれば、Zoomの音声設定から「オリジナルサウンド」オン、もしくは「ライブパフォーマンス オーディオ」をオンにすれば、他のノイズなどを外してオリジナルの音声を届けることができました。
今回の症状
ところが、明日の本番を控えて本日テストを行ってみたところ、この設定で「オリジナルサウンド」をオンにしても、音声が途切れ途切れになりました。
この「途切れ途切れ」というのは完全に切れるわけではなく、例えば人間の声で「マイクテスト」などと発声するとそれは拾うのに対し、その前にテスト用に流す音声(音楽など)はノイズカットされてしまう、という現象です。いわゆるバックグラウンド音声を除去する機能が働いているような感じですね。
調べたこと(状況切り分け)
- USBオーディオインターフェースのモニター端子では音が来ている
- ATEM mini ProのATEM Controlを見ても音声は入っている
そして、どうやらOSレベルでオーディオドライバーが勝手に音声のバックグラウンド除去を実行している、ということが分かりました。
対処法(Zoom側からの回避)
これを停止するには、Zoom上からであれば、オーディオから詳細に入って **「Windowsシステムのオーディオ拡張機能」**を「自動」から明示的に 「オフ」 にすることで、この設定をバイパスできることが分かりました。以前はこのような設定は特に行わなくても確実にオフになっていたと思いますが、おそらくWindowsにどこかのタイミングでマイクのバックグラウンド音を取り除く機能が搭載されたか何かで、このようになってしまったのだと思います。
所感
私としては、なぜこんな機能がOSドライバレベルで実装されているのか理解に苦しみます。大きなお世話機能ですね。
音声ミーティング用ソフトウェアなどは自前でエコーキャンセルやノイズキャンセルの機能を持っていることが多いので、Windows上でこのようなことが必要になることはまずありません。 もしこれをOS上で完全にいらないということでカットするならば、設定からオフにすることができるようです。
普通の会議などでもたまにやたらと音声が途切れ途切れになったり、いわゆる「ケロケロボイス」になる人がいますが、もしかしたらこの手の多重ノイズ除去が悪さをしているかもしれません。要確認ですね。
こういったソフトウエアによるノイズ除去は基本的に最後の手段。スピーカーは自分のため、マイクは相手のためにつけるものです。そこに変な機能をONにしないほうがよろしい。
それよりも、基本を守りたいですね。会議用であれば、マイクは高感度の高いマイクを遠くに置くよりも、安いマイクを口に近づけて使うこと、マイクにも向きがあるので、自分の方にきちんと向けて使うことが基本です。それの基本を守ってこのような機能はオフにしておきたいものです。