「趣味は読書」と大規模言語モデルAI
趣味は読書です。
私の趣味は読書です。
が、多くの人が何が趣味か聞かれたときに「読書」と答えることから、その反応は時として微妙になりがちかもしれませんね。
ですが、何があっても私の第一の趣味は読書であり、そのことに変わりはありません。ということで、とりあえず、どれぐらい趣味が読書なのか書いてみます。
本の虫
本好きの表現に「本の虫」というものがありますが、私の本の虫具合を具体的に説明すると、よくありがちな事で言えば、学校で教科書が配付されると、とりあえず国語の教科書を全部読んでしまうような子どもでした。また、私の部屋はほとんど本で埋まっています。もともと寝室であった場所は、本の山に囲まれ、本を置いてない一角で寝ているという状態になっています。実は、かつて住んでいた古い家では、本棚に本を詰め込みすぎて、真面目に床を壊したことがあります(汗)
時間さえあれば、私は本を読んでいます。
かつては物理的な本を常に持ち歩いていました。コンビニでバイトして最初の賃金で買ったのは、本革製のブックカバーだった、という程度には持ち歩いていました。
しかし、現在では基本的に電子書籍を利用しています。スマートフォンの中にはデータとして千冊以上の本が入っており、さらに電子書籍ストアには、購入済みの本がアづけてあって、いつでも本をダウンロードして読むことができます。なので、いつでもどこでも本を読めるようにしています。
私がなぜそんなに本を読むのか、その理由はおそらく両親がよく本を読むからだと思います。特に父は年齢を重ねても年間50冊は普通に読んでいます。それを見て育った私も、自然と本を読む習慣が身についたのでは、と思っています。
それから、マンガも読むのですが、基本的には活字が中心です。 どうして活字を中心に読むようになったのかというと、コスパを求めた結果だと思います。漫画は単行本一冊、一時間もあれば読み終えてしまいます。ですが、小説の文庫本は同じ程度の価格ながらも、読むのに半日はかかることが多いです。つまり、長い時間をかけて楽しむことができるのです。また、図書館で借りられる世界文学全集などは、競争率が低いのに、読み応えのある話がたくさんあって、好んで読んでいました。
ブックスペースの変化
最近……といってももう10年以上前からかもしれませんが、私の読書趣味は物理的な本から少しずつ距離を置くようになりました。 今では私にとってのルールとして
- 電子書籍が存在するものは必ず電子書籍で買う
と、定めています。一方で、電子書籍が存在しないものや、画集などのように物理的な存在が重要なものは紙の書籍で買います。これらのルールのおかげで、私の部屋にはこれ以上本が増えることはない……はずです。
そして最近はさらに心を入れ替え、本棚の整理を行いました。
それは新しい生活環境を作り出すために必要で、仕事ができる場所を確保するために本を処分することにしたのです。 その際の基準は
- 電子書籍で購入できるもの
- 画集など、印刷書籍である事が重要なもの
- 本業に関連する技術書
を残し、それ以外は基本売却すると言う方針にしました。
古本の運命
これらの本を処分する先は、インターネットの古本屋にしました。地元の古本屋や一般の店舗には持って行かなかった理由は、ネットの古本屋さんが持つ特異な事情を知ったからです。一昔前の古本屋から、ブックオフのような新古書店が台頭した背景には、年式だけで判断して本を買うという考え方がありました。それに対して、ネット書店は一歩進化しています。
私は本を乱読します。なかには一般の店舗ではなかなか取り扱われないような変わった本もあります。それらを一般の店舗に売ると、ほとんどが廃棄になってしまいます。しかし、ネットの古本屋であれば、地方の安い倉庫を背景に、大量にため込む事ができるため、廃棄される率は比較的低いようなのです。そこで、次の読者のために、これらの本が再利用されることを期待して、買い取り価格は安いことを承知の上で、出すことにしました。
知識の結晶と読書と大規模言語モデルAI
放送大学に在籍している私にとって、学長の言葉が印象に残っています。それは「結晶性知能」についてのものです。
これは、たくさんの情報をインプットし、それを引き出して発信していく能力を指します。瞬発力的な知能、例えば計算や記憶力などは年齢と共に衰えていくと言われていますが、一方で、この結晶性知能は年齢を重ねていけば行くほど磨かれる、のだそうです。
この結晶性知能、何かに似ていませんか? そう、最近注目を集めている「大規模言語モデル」というやつです。GPTに代表されるものですね。最近はキャズムをこえて注目されるようになってきました。この大規模言語モデルは、ひたすらたくさんの情報を学習させた物です。
この二つ、考え方が似ていませんか? 自分がこうやってもしゃもしゃと本を食む虫のごとく、本を読んだり、何かを学んだりするのは、実はAIと同じ事をしているのではないか、と感じたりしています。
もちろん私のような天然知能と、人工知能は物も役割も異なりますし、特に根拠があって言っていることではありません。
ですが、お世辞にも瞬発力的な知能は高くない自分としては、人工知能もやっているアプローチなんだろうなと考えて、本にお金と時間を使うことを正当化し(汗)
今後も「趣味は読書」をやっていきたいと思っています。
画像について
アイキャッチの画像はElasticComputeFarmによるPixabay からの画像をお借りしました。